現代ピアノ演奏法 /ライマー=ギーゼキング を読んで
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現代ピアノ演奏法
ヴァルター・ギーゼキングの師カール・ライマーの演奏技術に関する著書。
ここに出てくる練習方法は中々に骨が折れるかもしれないし、カール・ライマー先生は厳格。
練習方法で何か困ったことがあれば、ここへ戻ってくればいい。
そんな風に思える先生でした。
本でしか出会えないけれど、本は貴重な先生との出会いだ。
まず耳の訓練、記憶の訓練、そして筋肉の弛緩。
この3つのことを徹底的にやる。
弛緩状態を保つようにさえすれば、難しい技術も解決するだろう
どの著書だったかも、似たような練習方法が掲載されていたのですが、最初から暗譜で弾くんです。
どの本だったかなぁ、、、ちょっと探してみてもう一度読み直してみたい。
この最初から暗譜っていうのをするために、まず楽譜を省察する。
これによって楽譜を記憶する能力が開発されていく。
そうなれば、どんな曲も素早く理解し覚えることができるようになる。
ギーゼキングは移動中の時に譜面を読んでいてそれですぐにコンサートをしたというのも、どうしてそんな事ができたのか分かります。
ここで出てきたインヴェンション1番とシンフォニア1番と使って私も取り組んでみましたが、
かなり集中力を要するので長時間の練習は無理。
というか先生は長時間の練習は必要ないと言っています。
インヴェンションの1番を使って、ゆっくり練習する。普通留意されないようなほんのわずかなずれや不均衡も楽節の性格付けに影響をもつのであるから十分な注意が必要である。
弛緩状態を意識して感じ取る事。
そして耳の訓練の徹底。絶えず耳を傾けて。指は頭の下僕である。
指の訓練と練習曲は初歩教育の際少しやる以外に不必要であると思う。
とおっしゃってます。
エチュードは初見で。とも書かれてました。
ただ訓練のための練習曲に時間を費やすよりも、新たに研究されるべき作品から必要な諸問題を選び出すことが一番よい方法だと思う。
こういうことはネイガウスも言ってます。たとえばハノンみたいな指の訓練は平均律のプレリュードのいくつかを使うこともできる。
エチュードの使い方は人それぞれですが、どの先生もおっしゃるのは
手にしている練習中の楽譜、その楽譜のひとつひとつに頭と耳とを集中させることをしなければ、
何時間練習したところで、時間の浪費であるにすぎない
ということですね。
この本は練習の仕方の基本を教えてくれました。
いい加減な練習になってきてるなぁ・・・
とか思ってたところで読んだので気が引き締まりました。

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